「有酸素運動だけだと結果が出にくい」「忙しくて長時間運動できない」──そんな方におすすめなのが筋力トレーニングです。
中性脂肪の改善には、食事だけでなく「運動」が欠かせません。運動によってエネルギー消費が増えるだけでなく、インスリン感受性の向上や脂質代謝の改善も期待できます。とくに「有酸素運動」と「筋トレ」をバランス良く行うことで、脂肪をエネルギーとして使いやすい身体をつくることができます。
筋トレは筋肉量を増やして基礎代謝を高め、血糖や脂質の代謝(中性脂肪を含む)を改善します。大学病院で生活習慣病リハビリに携わる理学療法士の視点で、安全かつ効果的な自宅筋トレをわかりやすく解説します。
この記事で学べること
・筋トレが中性脂肪に効くメカニズム
・自宅でできるおすすめ種目(フォーム・回数・注意点)
・継続するための実践的なコツと8週間プラン
💬 理学療法士のひとこと:
「筋トレは“短時間で効果を出す”というより“体の土台を作る”ための習慣です。フォーム重視でケガを防ぎ、少しずつ負荷を上げていきましょう。」
筋トレが中性脂肪を下げる3つの理由
① 基礎代謝の上昇:筋肉量が増えると安静時のエネルギー消費が増え、脂肪が燃えやすくなる。
② インスリン感受性の改善:筋肉が血糖を取り込みやすくなり、余剰の糖が脂肪に変わるのを抑制する。
③ ホルモン分泌の促進:筋トレに伴う成長ホルモンやアドレナリンの分泌が脂肪分解を助ける。
臨床でも、筋トレを中核にした介入により体組成改善・血中脂質改善を認めることが多く、特に40代以上の男性では筋トレ導入で数値が安定するケースが多いです。
自宅でできるおすすめ筋トレ5選(フォーム・回数・注意点)
以下は器具不要で実施できる基本種目。初めは無理せず、フォーム重視で行ってください。
① スクワット(大殿筋・大腿四頭筋)
- 目的:下半身の大筋群を刺激し、基礎代謝を大きく引き上げる
- やり方:足を肩幅に開き、つま先はやや外向き。背筋を伸ばし、膝がつま先を越えないようにゆっくり腰を下ろす。
- 目安:10〜15回 × 2〜3セット(休憩60〜90秒)
- 注意:膝痛がある場合は浅めの屈曲で行う。フォームが崩れる前に回数を減らす。
💡 理学療法士のコツ:
「膝が内側に入らないように、膝とつま先の向きを揃えること。鏡で横と正面をチェックするとフォームが整いやすいです。」
② プランク(体幹)
- 目的:腹部・背部を同時に鍛え、姿勢改善と動作効率を高める
- やり方:肘を肩の真下につき、つま先で体を支える。頭〜かかとが一直線になるようキープ。
- 目安:20〜40秒 × 2〜3セット(慣れたら60秒まで延長)
- 注意:腰が反ると効果が下がるので、腹筋に力を入れて背中を平らに保つ。
③ 腕立て伏せ(胸・上腕三頭筋)
- 目的:上半身の筋力維持で日常活動が楽になる・消費エネルギー増加
- やり方:肩幅よりやや広めに手をつき、体をまっすぐに保って上下する。膝つきで負荷を下げてもOK。
- 目安:8〜15回 × 2〜3セット
- 注意:首をすくめず、首〜背中を一直線にすること。
④ ヒップリフト(臀筋・ハムストリング)
- 目的:お尻と後面の筋肉を鍛え、歩行や立ち上がりが楽になる
- やり方:仰向けで膝を曲げ、かかとを床につけたまま骨盤を持ち上げる。頂点で1〜2秒キープして下ろす。
- 目安:12〜15回 × 2〜3セット
- 注意:腰を反らしすぎない。お尻の筋肉を使って挙上する感覚を意識する。
⑤ カーフレイズ(ふくらはぎ)
- 目的:下肢血流改善・日常の活動量アップに貢献
- やり方:立位でつま先立ちを行い、ゆっくり上下する。バランスが不安なら椅子に手を添える。
- 目安:15〜20回 × 2〜3セット
- 注意:床からの反動を使わず、筋肉でコントロールする。
運動プログレッション(段階的に負荷を増やす方法)
継続しているうちに「物足りなさ」を感じたら、次のように負荷を調整します。
- 回数を増やす(例:10→15回)
- セット数を増やす(例:2セット→3セット)
- テンポを遅くして筋持久力を高める(ゆっくり2〜3秒で上下)
- 一本の時間を短くしてインターバルを短縮(心拍数を上げる)
⚠️ 注意:強度を急に上げるとケガの原因になります。週単位で少しずつ調整しましょう。
トレーニング頻度・週の組み立て例
筋肉の回復時間を確保するため、1〜2日おきの実施(週3回)が基本です。以下は忙しい方向けの実例。
初心者向け:週3回プラン(約8週間)
- 月:スクワット 2セット、プランク 2セット
- 水:腕立て(膝つき可) 2セット、カーフレイズ 2セット
- 金:ヒップリフト 2セット、レッグレイズ(下腹) 2セット
中級者向け:週4回プラン
- 月:下半身メイン(スクワット 3セット・カーフレイズ)
- 火:体幹(プランク+サイドプランク)
- 木:上半身(腕立て 3セット)
- 土:軽い有酸素(ウォーキング 30分)+ヒップリフト
理学療法士のアドバイス:「まずは続けられる頻度」を設定し、習慣化してから負荷を増やすのが長期成功のコツです。
ウォームアップ・クールダウン・ストレッチの重要性
怪我予防と効果向上のために、運動前後の準備運動は必須です。
運動前は動的ストレッチ(脚振り・肩回しなど)を5〜8分、終了後は静的ストレッチで各筋群をしっかり伸ばしましょう。
栄養・サプリの補足(筋トレ効果を最大化)
筋トレで筋肉を増やすには、十分なタンパク質摂取(体重×1.2〜1.6g/日が目安)と、良質な脂質(EPA・DHA)で代謝サポートが有効です。必要に応じてプロテインやEPAサプリの併用を検討してください。
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よくある質問(Q&A)
Q1. 筋トレだけで中性脂肪は下がりますか?
A. 筋トレは重要な要素ですが、食事・有酸素運動・睡眠と組み合わせることで効果が最大化します。臨床的には複合的介入で最も良い改善が得られます。
Q2. どれくらいで効果が出ますか?
A. 個人差はありますが、継続すると3ヶ月〜半年で体組成や血液検査に変化が出始めることが多いです。定期検査で確認を。
Q3. 関節痛がある場合はどうしたら良いですか?
A. 症状によっては負荷調整や代替種目(プール運動など)が必要です。心配な場合は理学療法士や医師に相談してください。
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執筆者:理学療法士(心臓リハビリテーション指導士・糖尿病療養指導士)
大学病院で生活習慣病や整形外科疾患のリハビリテーションに携わる臨床経験を持ち、エビデンスに基づく実践的な指導を行っています。

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