「夜、肩の前側がズキズキして眠れない」「横になると肩が痛くて何度も目が覚める」
そんな夜間痛に悩んでいませんか?
その症状、上腕二頭筋長頭腱炎が関係している可能性があります。
このページでは、夜間に痛みが強くなる理由から、正しい寝方・セルフケア・受診の目安までを、 理学療法士の視点でわかりやすく解説します。
上腕二頭筋長頭腱炎とは?
上腕二頭筋長頭腱炎とは、肩の前側を走る上腕二頭筋長頭腱に炎症や負担が生じた状態です。
この腱は、肩関節の中(結節間溝)を通り、腕を前に上げたり、物を持ち上げる動作で強く使われます。
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なぜ夜間痛が起こるのか
① 横になると腱が圧迫されやすい
仰向けや横向きになると、肩の前側が体重や寝具に押され、 長頭腱への圧迫が強まります。

② 炎症期は安静時痛が出やすい
炎症がある状態では、動かしていなくてもズキズキとした痛み(安静時痛)が出やすく、 夜間に特に強く感じます。

③ 巻き肩・猫背姿勢の影響
日中の姿勢が悪いと、寝ている間も肩が前に落ち込み、 長頭腱が常に引き伸ばされた状態になります。巻き肩姿勢では痛い側を上にした横向き寝でも、肩が前に落ちて痛みがでることもあります。


上腕二頭筋長頭腱炎の夜間痛の特徴
- 肩の前側がズキズキ痛む
- 寝返りで痛みが強くなる
- 朝起きたときに肩がこわばる
- 腕を前に上げると違和感が残る
※ 夜間痛が強い場合、肩の夜間痛全般の記事(【医療監修レベル】肩の夜間痛の原因とは?寝ると痛い理由と正しい対処法)も参考になります。
夜間痛を悪化させるNGな寝方
- 痛い肩を下にした横向き…腱が直接圧迫され、痛みが増す
- 腕を頭の上に上げたまま寝る…上腕二頭筋長頭腱が“圧迫+引き伸ばし”を同時に受け、炎症が悪化しやすい姿勢
- 低すぎる枕で肩が前に落ちる姿勢…巻き肩姿勢が助長され、長頭腱に圧迫ストレスが集中する
おすすめの寝方・枕の工夫
① 仰向け+腕の下にタオル
痛い側の腕の下にタオルを入れ、肩が前に落ちないよう支えます。

② 横向きの場合は抱き枕を使用
抱き枕で腕を支えることで、肩前方の緊張を軽減できます。

③ 枕の高さを見直す
首が前に落ちすぎると、肩も前方に引っ張られます。首〜背中〜肩が自然につながる高さが理想です。
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自宅でできるセルフケア(夜間痛がある時期)
① 温めすぎない
炎症が強い場合は、入浴直後に痛みが増すことがあります。 違和感が強い場合は冷却を検討します。
② 軽い振り子運動
強いストレッチは避け、振り子運動など 負担の少ない運動にとどめます。
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▶関連記事:コッドマン体操の正しいやり方
③ 姿勢のリセット
日中の巻き肩・猫背を改善することが、夜間痛軽減につながります。大胸筋のストレッチや肩甲骨の可動性をよくすることが背筋を伸ばして巻き肩を改善するきっかけになります。
肩甲骨の周りの筋力トレーニングも姿勢を維持するために大切になります。
大胸筋のストレッチ
目的:肩を前に引っ張る力を減らす
やり方
・肘を90°に曲げ、前腕を壁につける
・体をゆっくり前に出す
・胸が気持ちよく伸びる位置でキープ
目安
・20〜30秒 × 2〜3回
・肩がすくまない
・腰を反らしすぎない

肩甲骨の可動練習
目的:肩甲骨の外転(前に広がる)と肩甲骨の内転(後ろに寄せる)可動性の改善
やり方
・背すじを軽く伸ばす(反りすぎない)
・腕は体の横〜やや後ろ
・胸を軽く開き、肩甲骨を寄せる → 背中を丸めるようにしながら肩甲骨を前に押し出す
目安
・10〜15回 × 2〜3セット
・痛みがなければ 毎日OK
・デスクワークの合間にもおすすめ

肩外旋エクササイズ
目的:肩を後ろに「保てる」力をつける
やり方
・肘90°、体側固定
・肩をすくめずに外へ回す
・小さな可動域でOK
目安
・10〜15回 × 2〜3セット
・肘が体から離れないように、手と手をを外に離すように行う
・最初は椅子に座って行って、正確にできるようになったら立った姿勢で行う

おりひく巻き肩改善には、胸や腕の前側をゆるめたうえで、肩甲骨を安定させる筋肉(前鋸筋・僧帽筋下部など)を再教育することが重要です。
受診を検討すべきサイン
- 夜間痛が2週間以上続く
- 安静にしても痛みが強い
- 腕が上がらなくなってきた
腱板損傷など他の疾患が隠れている可能性もあるため、 整形外科での評価をおすすめします。
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夜間痛は「我慢すればそのうち治る」と思われがちですが、 正しい理解と対処で改善スピードは大きく変わります。
このページが、あなたが安心して眠れる夜を取り戻すきっかけになれば幸いです。



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