壁を使った挙上運動完全ガイド|五十肩・拘縮期でも安全に腕を上げる方法

理学療法士監修|読了目安:5分

「腕を上げようとすると途中で止まる」「高い所に手が届かない」

五十肩(四十肩)の拘縮期では、 肩を上に挙げる動作(挙上)が特に難しくなります。

無理に腕を持ち上げると痛みが出やすい一方で、 動かさなさすぎると拘縮が進行します。

そこでおすすめなのが、 壁を使った挙上運動です。 壁をガイドにすることで、 安全に・段階的に可動域を広げることができます。

目次

なぜ挙上が制限されるのか

五十肩の拘縮期では、肩関節包の下方や後方が硬くなり、 腕を上げる際の関節の滑りが不足します。関節包が硬いと、上腕骨が前や横に動こうとする時に、その動きを邪魔してしまうことになります。

その結果、途中で引っかかる感じや、 突っ張り感が強くなります。

関節包の硬さにより挙上が制限される
肩甲骨と上腕骨が動くと肩が上がるようになる
おりひく

肩の動きは上腕骨と肩甲骨との連動が必要ですが、関節包が硬いと上腕骨の動きが悪くなってしまいます

壁を使った挙上運動とは

壁を使った挙上運動は、 指や前腕を壁に沿わせて腕を上げることで、 肩への負担を最小限にしながら挙上動作を行うリハビリです。

正しいやり方(基本)

  1. 壁の前に立ち、壁に向かう
  2. 痛い側の指先を壁につける
  3. 指で壁を「登る」ようにゆっくり上げる
  4. 痛みが出る手前で止め、数秒キープ

ポイント:肩に力を入れず、体を反らしすぎない

挙上運動のバリエーション

① 正面挙上

体の前で壁に沿って腕を上げます。

② 斜め挙上

少し斜め方向に上げることで痛みを回避できます。

壁に手をあてて斜めに上げる肩の運動

③ 横への挙上

壁の横にに立ち、体を寄せながら腕をあげます。

効果を高めるポイント

  • 毎回同じ高さから始める
  • 昨日より少し高くを目標にする
  • 呼吸を止めずリラックスする

よくあるNG例

  • 反動をつけて一気に上げる
  • 体を大きく反らして代償する
  • 強い痛みが出るまで続ける

頻度・回数の目安

  • 1日2〜3回
  • 5〜10回 × 2セット
  • 翌日に痛みを残さない範囲

おすすめな人・注意が必要な人

おすすめ

  • 五十肩の拘縮期
  • 腕が途中までしか上がらない方

注意が必要

  • 炎症期で安静時痛が強い場合
  • 鋭い痛みやしびれが出る場合

拘縮期リハビリを体系的に学ぶ

拘縮期の正しいリハビリ・ストレッチ完全ガイド|五十肩の可動域を安全に取り戻す方法
五十肩・拘縮期に安全な肩リハビリ|振り子運動(コッドマン体操)

※症状が改善しない場合や悪化する場合は、医療機関や専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

数あるブログの中からkaradaビーズにお越し頂きましてありがとうございます。このブログでは15年間リハビリテーション医療に関わることで気付くことができた経験を共有して、大切な時間を割いてサイトに訪れて頂いた方々のお悩みが少しでも解消できればと思っています。

【経歴】
都内の大学病院で理学療法士として勤務。
整形外科疾患、生活習慣病に対するリハビリテーションに従事し、2020年東京オリンピック・パラリンピックでは医療スタッフとして活動しました。
【資格】
理学療法士(修士課程修了)
認定理学療法士(スポーツ)
心臓リハビリテーション指導士
3学会合同呼吸認定療法士
糖尿病療養指導士

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