健康診断で「LDL(悪玉)コレステロールが高め」と言われて不安になっていませんか?
LDLは食事だけでなく運動習慣によっても改善できます。大学病院で生活習慣病リハビリに携わる理学療法士の視点から、安全で続けやすく、LDL改善に役立つ運動を臨床的根拠と実践の両面でわかりやすく解説します。
この記事で学べること
・LDLを下げる運動の仕組み
・おすすめの有酸素運動と筋トレ(具体的なやり方・頻度)
・安全に続けるための注意点と食事・サプリの組み合わせ
💬 理学療法士のひとこと:
「LDL対策は“長く続けられる運動”が最も効果的です。強度よりも継続を優先して、まずは週3回・1回20〜30分の習慣化を目指しましょう。」
🩺 はじめに:悪玉コレステロールは“血管のサビ”のような存在
健康診断で「LDLコレステロールが高い」と言われた経験はありませんか? LDLは細胞膜やホルモンを作る大切な脂質ですが、増えすぎると血管の壁にたまり、動脈硬化を進める原因になります。
理学療法士として心臓リハビリに携わる中で感じるのは、
「LDLを下げるには、運動・食事・習慣の3つの柱を整えること」が最も重要だということです。
なぜ運動でLDLが改善するのか?(簡潔なメカニズム)
運動は血中脂質に対し複数の良い作用を持ちます。主なメカニズムは以下の通りです。
- ① 脂質代謝の活性化:筋活動により脂肪がエネルギー源として使われやすくなる。
- ② HDL(善玉)上昇:有酸素運動はHDLを増やし、LDLの除去を助ける働きがある。
- ③ インスリン感受性の改善:筋肉がブドウ糖を取り込みやすくなり、肝臓での脂質合成が抑制される。
これらが組み合わさることで、長期的にLDLや血中脂質の改善が期待できます。
🥇 1. 有酸素運動で“余分な脂質”をエネルギーに変える
LDLコレステロールを下げる第一歩は有酸素運動。脂質代謝を活性化し、血中のLDLを減らします。
- おすすめ運動:ウォーキング、サイクリング、水中ウォーキング
- 目安:1日30分、週5回
- 強度:軽く息が弾む程度(会話できるレベル)
運動によりHDL(善玉)コレステロールが増え、LDLとのバランスが改善します。HDLは血管にたまったLDLを回収し、血管を若返らせます。
理学療法士のアドバイス:
「30分まとめて運動できない方」は、10分×3回(朝・昼・夜)に分けてもOK。心臓リハビリでもこの“分割運動”を推奨しています。
🏋️♂️ 2. 筋トレで“脂質を燃やすエンジン”をつくる
筋肉量を増やすことで、脂質を燃やす力が持続的に高まります。
- おすすめ:スクワット:10〜15回 × 2〜3セット(体を少し前傾させて、痛みがない範囲で膝を曲げて行う)
プランク:20〜60秒 × 2〜3セット(体が床と一直線になった姿勢を維持する)
腕立て伏せ:8〜15回 × 2〜3セット(背中が丸まったり沿ったりしないように行う) - 頻度:週2〜3回
- ポイント:フォーム重視・呼吸を止めない



きつく感じる人は膝をついてもOK
理学療法士のアドバイス:
筋トレ前後にはストレッチを入れましょう。痛みを感じるほどの強度は逆効果。“翌日に少し筋肉痛が残る程度”が理想です
🍽️ 3. 食事習慣を見直す:油の「質」と「食物繊維」
LDLを下げるための食事の基本は、油を“減らす”より“選ぶ”こと。
- 控えたい:バター・ラード・揚げ物・スナック菓子
- 摂りたい:青魚(EPA・DHA)、大豆、ナッツ、野菜、海藻
- 食物繊維:オートミール、ごぼう、寒天、納豆
脂質を極端に減らすとホルモンや細胞膜の合成に悪影響が出ることも。
ポイントは“悪い油を減らし、良い油(オメガ3)を摂る”ことです。
😴 4. 睡眠とストレス管理でホルモンバランスを整える
寝不足やストレスが続くと、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が増え、LDLを増やす方向に働きます。
- 理想の睡眠時間:6〜7時間
- 就寝前:スマホ・カフェインを控える
- ストレス対策:深呼吸、軽いストレッチ、自然散歩
理学療法士のアドバイス:「動く日」「休む日」をセットでスケジュール化することで、長期継続が可能になります。
🚭 5. 禁煙・節酒で血管を守る
タバコはLDLを酸化させ、血管を傷つける最大の敵。アルコールの摂りすぎも注意が必要です。
- 禁煙効果:1ヶ月でLDLが平均5〜10%改善
- 飲酒目安:1日1〜2杯(ビール350ml程度)
- 休肝日:週2日は“ノーアルコールデー”
LDLを下げる運動おすすめ4選(効果・方法・頻度)
① ウォーキング(初心者〜高齢者まで最適)
効果:持続的に実施しやすく、HDL上昇や体脂肪減少に寄与します。血管の内皮機能改善にも良好な影響。
実施方法:
- 頻度:週4〜6回
- 時間:1回20〜40分(目安は20分以上。余裕があれば30分以上)
- 強度:やや早歩き(会話は可能だが少し息が弾む程度)
💡フォームのポイント:背筋を伸ばし、腕をしっかり振る。歩幅は自然に、地面を蹴る意識を持つと下肢筋の活動が高まり代謝向上に繋がります。
② サイクリング(関節にやさしく長時間実施しやすい)
効果:関節負担が少なく長時間の実施が可能。有酸素効果によりHDLが上がりやすい。
実施方法:
- 頻度:週3〜5回
- 時間:30〜60分(室内エアロバイクでも可)
- 強度:軽〜中等度(会話ができる程度)
💬 注意:心疾患や重度の糖尿病がある場合は医師に確認を。膝関節症などがある方は負担の少ないエアロバイクが有効です。
③ インターバルを取り入れた軽強度運動(効率よく脂肪燃焼)
効果:短時間で代謝を高め、運動後の酸素消費(EPOC)を増やすことで脂肪燃焼が持続します。LDL改善に寄与する報告もあります。
実施方法(例):
- ウォーキングを基礎に、3分早歩き+2分ゆっくりを繰り返す(合計20〜30分)
- エアロバイクで1分強め→2分軽めを10〜15回繰り返す
⚠️ 強度は「ややきつい」程度。心臓に既往がある方は事前相談を。
④ 筋トレ(スクワット・プランク等:筋量増加で基礎代謝を底上げ)
効果:筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、肝臓の脂質代謝が改善。長期的にLDL低下に貢献します。
おすすめ種目と目安:
- スクワット:10〜15回 × 2〜3セット(体を少し前傾させて、痛みがない範囲で膝を曲げて行う)
- プランク:20〜60秒 × 2〜3セット(体が床と一直線になった姿勢を維持する)
- 腕立て伏せ(膝つき可):8〜15回 × 2〜3セット(背中が丸まったり沿ったりしないように行う)



💬 理学療法士のコツ:フォーム重視。負荷をあげる時は回数や秒数を少しずつ上げる“漸進的過負荷”が安全かつ効果的です。
実践プラン例:初心者〜中級者向け(週の組み立て)
週3回・初心者プラン(まずは習慣化)
- 月:ウォーキング 30分
- 水:筋トレ(スクワット・プランク) 20分
- 金:サイクリング 30分
週5回・しっかりプラン(代謝を高めたい方)
- 月:ウォーキング 30分
- 火:筋トレ(下半身メイン) 25分
- 木:インターバルウォーク 25分
- 金:エアロバイク 40分
- 日:軽いジョグまたは長めの散歩 30分
ポイントは「継続しやすい頻度・時間」をまず決めること。最初から高負荷に走ると怪我や挫折につながります。
安全に行うためのチェックポイント(医療的注意)
以下に該当する方は、運動を始める前に必ず医師に相談してください:
- 最近、胸痛・強い息切れ・失神を経験した方
- 治療中の心血管疾患がある方(心筋梗塞後など)
- 未管理の高血圧や不整脈が疑われる方
- 急性の関節痛や重度の整形外科的問題がある方
💡 安全対策:ウォームアップ(5〜10分)とクールダウン(5〜10分)を必ず行い、痛みが出たら中止して専門家へ相談してください。
運動と食事・サプリの組み合わせで効果アップ
運動はLDL改善に重要ですが、食事の質(飽和脂肪の制限・植物ステロール・食物繊維の摂取)と組み合わせると効果は加速します。必要に応じてサプリで不足を補うのも有効です。
おすすめサポート例
- EPA・DHA(青魚由来)
- 植物ステロール含有食品(トクホ)
- 大豆由来成分(大豆イソフラボン等)
参考:比較記事(サプリ)
サプリで迷ったら比較記事をチェック:
DHC中性脂肪サポート vs ファンケル コレステロールヘルス|徹底比較
▶2つのサプリを紹介します
ソフトカプセルタイプで飲みやすく、1日の摂取目安量は4粒です。 |
1日の摂取目安量は2粒です。 |
🧩 理学療法士が伝えたい「LDL改善の本質」
- LDLは“急激に下げる”より“持続的に整える”が安全
- 「運動・食事・休養」を一体として管理
- 数値だけでなく「疲れにくさ」「体の軽さ」を感じるのが改善の証
✅ まとめ
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 有酸素運動 | HDLを増やしLDLを減らす |
| 筋トレ | 代謝のエンジンを強化 |
| 食事 | 油の質と食物繊維を意識 |
| 睡眠・ストレス管理 | ホルモンバランスを整える |
| 禁煙・節酒 | 酸化LDLを防ぎ血管を保護 |
LDLコレステロールは努力が数字に現れる脂質。LDLコレステロールを下げるには、「無理なく続けられる運動習慣」が鍵です。
一度に完璧を目指すのではなく、毎日少しずつ血管をいたわる時間をつくること。
理学療法士として、皆さんの“続けられる健康づくり”を応援しています。。
よくある質問(Q&A)
Q1.「毎日走ればLDLは下がりますか?」
A. 運動は有効ですが、過度の有酸素のみではストレスホルモンの上昇や回復不足を招くことがあります。バランス(有酸素+筋トレ)と継続が大切です。
Q2.「効果はどれくらいで出ますか?」
A. 個人差がありますが、生活習慣の改善(運動+食事)を継続すれば、3ヶ月程度で血液検査に変化が出始めることが多く、すぐに結果が出なくても、3ヶ月後に10〜20mg/dL改善する方が多く見られます。定期検診で経過を確認しましょう。
Q3.「運動中に胸痛が出たら?」
A. すぐに運動を中止し、安静にして医療機関受診を検討してください。心臓関連の症状は軽視しないことが重要です。
関連記事|血中脂質・生活習慣改善シリーズ
執筆者:理学療法士(心臓リハビリテーション指導士・糖尿病療養指導士)
大学病院で生活習慣病・整形外科疾患のリハビリテーションに従事。臨床での運動処方と生活習慣改善指導の経験を活かし、実践的で続けやすい健康情報をお届けします。

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