理学療法士監修|読了目安:8分
「痛みは落ち着いてきたのに、肩が全然動かない」
五十肩が拘縮期に入ると、痛みよりも 可動域制限(肩が硬い・上がらない)が大きな悩みになります。
この時期はリハビリのやり方次第で回復スピードが大きく変わる重要な段階です。 間違ったストレッチは、回復を遅らせる原因にもなります。
本記事では、拘縮期に特化して 正しい考え方・安全なリハビリ方法・おすすめストレッチを 理学療法士の視点で体系的に解説します。
拘縮期とはどんな時期?
五十肩の拘縮期は、強い炎症反応が次第に落ち着く一方で、肩関節包やその周囲組織が硬くなり、短縮(縮こまり)してしまう時期です。
その結果、肩関節の可動域が著しく制限され、動かそうとすると痛みや引っかかり感が生じやすくなります。
- 夜間痛・安静時痛は軽減
- 腕が上がらない・後ろに回らない
- 動かすと突っ張る感じが強い

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おりひく拘縮期は…
「炎症は落ち着いてくるが、動かしにくさはむしろ強く感じやすい時期」
「自動運動だけでなく他動運動でも可動域制限がみられる」
といえますね。
拘縮期リハビリの基本方針
① 痛みを出さずに動かす
強い痛みを出すリハビリは逆効果です。 「突っ張るが耐えられる」範囲が目安になります。
② 肩関節だけに固執しない
肩甲骨・胸郭・背骨の動きを一緒に改善することで、 肩への負担を減らしながら可動域を広げられます。特に猫背姿勢では肩甲骨の動きが損なわれて、肩関節に負担がかかります。姿勢をよくするための体幹トレーニングや肩甲骨の可動性をよくするストレッチなども、肩関節の動きを改善するきっかけになります。
③ 毎日少しずつ継続する
一度に頑張るより、 少量・高頻度が拘縮期の基本です。
始める前のチェックポイント
- 安静時痛・夜間痛が強くないか
- 前日より痛みが悪化していないか
- 熱感・腫れが出ていないか
拘縮期におすすめの運動・ストレッチ
① 振り子運動(コッドマン体操)
前屈位で腕を自然にぶら下げ、 反動を使わず小さく揺らします。
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② ゴムチューブやタオルを使った外旋ストレッチ
肘を体につけ、ゴムチューブやタオルを使って ゆっくり外旋方向へ誘導します。動かすと痛い時はタオルなど伸び縮みしない素材で引っ張るだけにします。痛みが大丈夫そうならゴムチューブを使って外旋方向にゴムチューブを引っ張って肩を動かしながらストレッチします。


③ 壁を使った挙上運動
指で壁を登るようにして、 痛みの出ない高さまで上げます。


④姿勢と肩甲骨の動きを意識した運動
姿勢を意識して肩甲骨の運動を行うことで、肩の運動を安定して行えるようになります。


頻度・回数の目安
- 1日2〜3回
- 各運動10回×3セット(②の運動でタオルを引っ張る場合は5秒キープ×10回)
- 翌日に痛みを残さない範囲
拘縮期のリハビリを続けていくと、徐々に痛みが落ち着き、動きも改善していきます。
そしてその先に訪れるのが、回復に向かう「解凍期(回復期)」です。
この時期の過ごし方によって、最終的な可動域や再発リスクが大きく変わります。
👉 解凍期(回復期)の見極めと完治に向けたステップ
やってはいけないNG例
- 痛みを我慢して一気に伸ばす
- 勢いをつけた反動ストレッチ
- 強いマッサージで無理にほぐす
受診・専門家相談の目安
- 数週間続けても可動域が改善しない
- 痛みが再び強くなってきた
- 日常生活に大きな支障がある
五十肩を段階別に理解したい方へ
▶ 五十肩はいつ拘縮期に入る?|炎症期からの移行サインと正しい対応
▶ 四十肩・五十肩の初期症状とセルフケア
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状が強い場合は医療機関にご相談ください。



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