尿酸値を下げる食事|プリン体が多い食品一覧・食べていいものを理学療法士が解説

おりひく

「尿酸値が高いと言われたけど、何を食べればいいかわからない……」——そんな方のために、今日からすぐ実践できる食事のポイントをわかりやすく解説します。プリン体を完全にゼロにする必要はありません。上手に付き合う方法を一緒に見ていきましょう。

尿酸値が高い方(高尿酸血症)の食事管理というと「プリン体を制限する」というイメージが強いですが、実はそれだけではありません。食事全体のバランス・水分補給・アルコールとの付き合い方など、複数の要素を組み合わせることが大切とされています。この記事では、理学療法士・心臓リハビリテーション指導士のおりひくが、今日から実践できる食事改善のポイントを具体的に解説します。

尿酸値対策の食事に何を食べるか悩む男性のピクセルアートイラスト

この記事でわかること:

  • プリン体が多い食品・控えるべき食品の一覧
  • 積極的に摂りたい食品(乳製品・コーヒー・野菜など)
  • 1日のプリン体摂取量の目安
  • 水分補給のポイントと適した飲み物
  • お酒との上手な付き合い方
  • 今日からできる1日の食事例とチェックリスト

尿酸値の基準値・痛風リスク・病院に行くべきタイミングについては尿酸値とは?原因・基準値・症状・改善方法を理学療法士が徹底解説をあわせてご覧ください。

目次

尿酸値と食事の関係をおさらい

プリン体が尿酸に変わるしくみ

プリン体(ぷりんたい)は細胞の核を構成する成分で、食品に含まれているほか体内でも毎日産生されています。摂取・産生されたプリン体は体内で分解され、その最終産物が尿酸(にょうさん)です。尿酸は通常、腎臓でろ過されて尿として排泄されますが、産生量が多すぎる・排泄が追いつかない場合に血液中の尿酸濃度が上昇します。

食事由来のプリン体は全体の約20%

重要なポイントとして、血液中の尿酸の約80%は体内で自然に産生されるもので、食事から取り込まれるプリン体は約20%に過ぎないとされています。つまり「プリン体の食品をゼロにすれば解決」というわけではなく、体内での産生を抑える(肥満解消・運動・ストレス管理)と排泄を促す(水分補給・アルカリ性食品)の両面からのアプローチが重要です。

だからこそ「完全に我慢」ではなく、食事全体のバランスを整えながら、特にプリン体が多い食品の頻度を減らすという方向性が、長続きする食事改善の考え方とされています。

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「プリン体を完全に食べてはいけない」と思い込んでいる患者さんは多いのですが、それは正確ではありません。全体の20%が食事由来ですから、食事改善は確かに有効ですが、水分補給・運動・体重管理との組み合わせが大切です。

プリン体が多い食品一覧(控えるべき食品)

プリン体が多いレバーや干物・ビールを控えるよう警告する男性のピクセルアートイラスト

日本痛風・核酸代謝学会のガイドラインでは、食品のプリン体含有量を「多い(100g中200mg以上)」「やや多い(100〜200mg)」「少ない(〜50mg)」などに分類しています。以下の表を参考にしてください。

食品 プリン体含有量
(100g中)
注意レベル
鶏レバー・豚レバー 約300〜360mg ⚠️ 特に多い
マイワシ干物・カタクチイワシ 約300〜750mg ⚠️ 特に多い
白子(たら・ふぐ) 約100〜300mg ⚠️ 特に多い
エビ・カツオ・マグロ 約100〜200mg やや多い
牛・豚・鶏肉(赤身) 約100〜200mg やや多い
乾燥わかめ・干しシイタケ 約150〜380mg やや多い(乾燥品)
豆腐・納豆・ほうれん草 約50〜100mg 比較的少ない
卵・牛乳・チーズ・野菜類 〜25mg 少ない

※プリン体含有量は食品・調理法により異なります。目安としてご参照ください

アルコール・清涼飲料水の影響

アルコールはプリン体の含有量以外にも、アルコール自体が尿酸の産生を増加させ・腎臓からの排泄を低下させるという二重の影響があるとされています。特にビールはプリン体が多い飲み物の代表格です。また、果糖ブドウ糖液糖を多く含む清涼飲料水(コーラ・果汁ジュースなど)は果糖が尿酸産生を促す可能性があるという報告があります。

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リハビリ外来でよくお会いする60代の男性患者さんは「レバーと干物が大好きで毎日食べていた」とおっしゃっていました。食事内容を見直して干物を週2回以下に減らし、水分補給を意識するようにしたところ、3ヶ月後の血液検査で尿酸値が1.2mg/dL下がったとご報告いただきました。※個人の体験をもとにした典型的なケースです。

積極的に摂りたい食品

尿酸値を下げるうえで「控える食品」だけでなく、積極的に取り入れたい食品を知っておくことも大切です。

尿酸値改善に良い野菜・ヨーグルト・コーヒーを前にサムズアップする男性のピクセルアートイラスト

野菜・海藻類(アルカリ性食品)

ほうれん草・小松菜・キャベツ・ブロッコリー・きゅうり・わかめ(生)・昆布などのアルカリ性食品は、尿をアルカリ性に傾けて尿酸の溶解・排泄を促すとされています。乾燥品のわかめ・干しシイタケはプリン体が濃縮されて多くなるため、生・水戻しの状態で食べるほうが安心です。

乳製品(低脂肪牛乳・ヨーグルト)

低脂肪牛乳・無脂肪ヨーグルトなどの乳製品は、尿酸の排泄を促進する可能性があるとされています。複数の研究で「乳製品の摂取と尿酸値低下の関係」が示されており、尿酸値が気になる方には積極的に取り入れてほしい食品です。ただし脂質が多い全脂乳・生クリームを大量に摂ることは肥満につながるため注意しましょう。

コーヒーの意外な効果

コーヒー(カフェインなし・デカフェを含む)と尿酸値低下の関連を示す研究報告があります。コーヒーに含まれるクロロゲン酸などのポリフェノールが関与している可能性があるとされていますが、メカニズムはまだ研究段階です。ただし砂糖・ミルクを大量に入れたコーヒーは血糖・脂質への影響がありますので、ブラックか甘さ控えめで飲むことをおすすめします。

ビタミンCを含む食品

ビタミンCは尿酸の排泄を促す可能性があるという報告があります。ブロッコリー・パプリカ・キウイ・いちご・レモンなどから積極的に摂ることをすすめます。ビタミンCサプリメントでの補充も選択肢のひとつですが、摂りすぎには注意が必要なため医師・薬剤師にご相談ください。

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「何を食べてはいけないか」だけでなく「何を食べると体にいいか」という視点を持つと、食事管理が楽になります。乳製品・野菜・コーヒーを意識的に取り入れることから始めてみてください。

1日のプリン体摂取量の目安

日本痛風・核酸代謝学会では、1日のプリン体摂取量を400mg以下に抑えることを目安として示しています。日本人の平均的なプリン体摂取量は1日約200〜400mg程度とされており、内臓・干物・魚卵を頻繁に食べる方は超えている可能性があります。

食品(目安量) プリン体量(目安)
鶏レバー 50g(1串分) 約150〜180mg
煮干し 10g(小袋1袋) 約70〜85mg
カツオ 100g(刺身5〜6切れ) 約210〜230mg
豚バラ肉 100g 約80〜120mg
豆腐 100g(1/3丁) 約25〜30mg
卵1個・牛乳200ml 〜5mg(ほぼなし)

※含有量は食品の状態・産地により異なります。あくまで目安です

1日400mgというのはあくまで目安であり、「完全にゼロにしなければいけない」わけではありません。レバーや干物をときどき食べる分には大きな問題になりにくいとされていますが、毎日大量に食べることは避けることをすすめます。

水分補給のポイント

尿酸値の管理において、十分な水分補給は食事改善と同じかそれ以上に重要とされています。水分をたっぷり摂ることで尿量が増え、尿酸が効率よく排泄されます。

尿酸値対策のため水分補給でコップの水を飲む男性のピクセルアートイラスト

1日2リットル以上の目安

尿中の尿酸濃度を下げるには、1日の尿量が2リットル以上になることが望ましいとされています(個人差・季節・運動量により変動します)。飲む量の目安としては1日2リットル程度が目安ですが、汗をかく夏場や運動後はさらに多めが必要です。

適した飲み物・避けるべき飲み物

  • 水(常温・ぬるめ):最もシンプルで効果的
  • 麦茶・ほうじ茶:カフェインが少なく水分補給に適している
  • ミネラルウォーター(硬水):マグネシウム・カルシウムが含まれる
  • ⚠️ コーヒー・緑茶:利尿作用があるため飲みすぎに注意。適量なら問題なし
  • アルコール:尿酸値を上げる・脱水を促す。水分補給にはならない
  • 清涼飲料水・果汁ジュース:果糖が尿酸産生を促す可能性あり
  • スポーツドリンク(多量):糖質が多いため飲みすぎに注意

水分補給のタイミング

起床直後・食前・食後・入浴前後・就寝前などこまめに飲む習慣をつけましょう。特に就寝中は水分が失われやすいため、就寝前のコップ1杯の水がおすすめです。一度に大量に飲むより、少量を頻繁に飲むほうが腎臓への負担が少なく効率的とされています。

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お酒との上手な付き合い方

「尿酸値が高いのでお酒を完全にやめなければいけないのか」という相談は非常に多いです。結論からいうと、できるだけ少量に抑え、特にビールの頻度を下げることが優先です。完全に禁酒するのが理想ですが、まず「週3回以下」「1回の量を半分に」などの現実的な目標から始めることが継続のコツです。

ビールを断って水を選び尿酸値対策をする男性のピクセルアートイラスト
おりひく

「毎日ビールを2缶飲んでいた」という50代の男性患者さんが、焼酎に切り替えて量も半分にしたところ、半年で尿酸値が8.5から7.2に改善したケースがありました。完全にやめなくても、種類と量を見直すだけで変化が出ることがあります。※個人の体験をもとにした典型的なケースです。

ビールが特に注意な理由

ビールは他のアルコールと比べてプリン体含有量が多いうえに(100mLあたり約5〜8mg)、アルコール自体の影響も加わります。1缶(350mL)で約17〜28mgのプリン体を含むとされており、毎日飲んでいる方は食品のプリン体制限より先にビールの頻度を減らすことが効果的な場合があります。

蒸留酒(焼酎・ウイスキー)との違い

焼酎・ウイスキー・ジン・ウォッカなどの蒸留酒はプリン体がほぼゼロですが、アルコール自体が尿酸の産生を促進し・排泄を妨げるため、安心して飲みすぎてよいわけではありません。蒸留酒に切り替えつつ量を抑える・休肝日を週2〜3日設ける・飲む際は水を一緒に飲むなどの工夫が有効です。

おりひく

「ビールをやめて焼酎にしたら大丈夫ですか?」とよく聞かれます。プリン体は減りますが、アルコール自体の影響は残ります。「飲む量を半分に減らす」ことが一番シンプルで効果的な方法です。

尿酸値を下げる1日の食事例

実際にどんな食事を心がければいいかイメージできるよう、1日の食事例を紹介します。完璧に守る必要はありません。できることから取り入れてみてください。

尿酸値改善のためバランスの良い食事を前に笑顔の男性のピクセルアートイラスト

朝食の例

  • ご飯(普通盛り)+みそ汁(豆腐・わかめ)
  • 目玉焼き1個(卵はプリン体が少ない)
  • 低脂肪ヨーグルト100g+キウイ1/2個
  • コップ1杯の水または麦茶

昼食の例

  • 鶏むね肉の炒め物(胸肉はもも・レバーよりプリン体が少なめ)+サラダ
  • 野菜たっぷりのラーメン or うどん(スープを飲みすぎない)
  • 食後にコーヒー(ブラックまたは砂糖少なめ)
  • 水をコップ1〜2杯

夕食の例

  • 焼き魚(アジ・サバなど・干物は控えて生か冷凍の魚を)+野菜の煮物
  • 豆腐・納豆・大豆製品(プリン体は中程度だが良質なタンパク源)
  • 酢の物・海藻サラダ(アルカリ性食品)
  • アルコールは週3回以下・飲む場合は焼酎やワインを少量+水をセットで

食事改善で尿酸値はどのくらい下がる?

食事改善(プリン体制限・水分補給・アルコール制限)を組み合わせると、1〜2mg/dL程度の尿酸値低下が期待できるという報告があります。ただしこれはあくまで目安で、元の尿酸値・体質・生活習慣の改善度合いにより個人差があります。

尿酸値が9mg/dL以上・または痛風発作を繰り返している場合は、食事改善だけでは十分な改善が難しいことが多く、降尿酸薬(こうにょうさんやく)による薬物療法が必要になることがあります。必ず医師に相談してください。

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食事・運動に加えてサプリメントを補助的に活用したい方には、乳酸菌PA-3・アンセリン・クエン酸などの成分が注目されています。

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まとめ・今日からできることチェックリスト

尿酸値を下げる食事改善のポイントは「プリン体だけを制限する」ではなく、食事全体のバランス・水分補給・アルコールとの付き合い方を見直すことです。まずはチェックリストを確認して、できることから一つずつ始めてみましょう。

✅ 今日からできる食事改善チェックリスト

  • 水・麦茶を1日2リットル以上飲む習慣をつける
  • レバー・白子・干物は週1回以下に減らす
  • ビールの頻度を週3回以下にする(蒸留酒に替えることも検討)
  • 清涼飲料水・果汁ジュースをなるべく控える
  • 低脂肪ヨーグルトまたは牛乳を毎日1回摂る
  • 野菜・海藻類を毎食に取り入れる
  • 就寝前にコップ1杯の水を飲む

数値が改善しない場合や、尿酸値が9mg/dL以上の場合は必ず医師にご相談ください。

尿酸値の基準値・痛風・病院に行くべき目安については、以下の記事もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

数あるブログの中からkaradaビーズにお越し頂きましてありがとうございます。このブログでは15年間リハビリテーション医療に関わることで気付くことができた経験を共有して、大切な時間を割いてサイトに訪れて頂いた方々のお悩みが少しでも解消できればと思っています。

【経歴】
都内の大学病院で理学療法士として勤務。
整形外科疾患、生活習慣病に対するリハビリテーションに従事し、2020年東京オリンピック・パラリンピックでは医療スタッフとして活動しました。
【資格】
理学療法士(修士課程修了)
認定理学療法士(スポーツ)
心臓リハビリテーション指導士
3学会合同呼吸認定療法士
糖尿病療養指導士

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